
今回はニンテンドースイッチなどで好評配信中のアドベンチャーゲーム「レイジングループ」を紹介したいと思います。
また、本記事では公式サイトの情報以上のネタバレは行いません。少しでも興味を持っていただけた方は是非一度、恐怖の人狼村へいらっしゃってください(笑)
他にもおすすめのゲームを紹介しています。 よろしければこちらもご覧ください。
レイジングループ 概要 【スマホ版は序盤無料】
レイジングループは2015年にスマホ向けに配信されそれからSwitch、PS4、PCなどでも発売されています。 発売元はケムコ。
価格はDL版が2778円(税抜)パッケージ版が3333円(税抜) スマホ版は序盤のストーリーを無料でプレイ出来ます。
序盤といっても、4章構成の内の最初の1章を丸々プレイでき、それでこの作品の魅力は十分伝わると思いますので興味を持たれた方はまず、スマホ版をプレイして、面白い・自分に合いそう、と思えたら、スマホの有料版かコンシューマー版でプレイするといいと思います。
ただしコンシューマー版が全編フルボイスなのに対してスマホ版はパートボイス(ところどころボイスがなかったりする仕様)なので、その点は注意してください。それ以外の差はほぼないです。
レイジンググループはこんな方にオススメ
- 人狼ゲームが好きな方。
- ダンガンロンパのような「閉鎖空間でのデスゲーム」的な展開の好きな方
- ひぐらしのなく頃に、のような謎多き村の伝説や秘密に迫る展開が好きな方

こういったところが好きな方はきっとハマれると思います(*´ー`*)
また、本作はいわゆる「ループもの」となっており同じループものの「シュタインズ・ゲート」や「リゼロ」などが好きな方にもオススメです。
ただ本作は人狼ゲームをモチーフに、処刑や殺戮を行う展開になる関係上、流血・グロ描写が多いです。(残酷表現は設定でOFFにもできます) また、結構ホラー要素もあります。苦手な方にはあまりオススメ出来ません。

ホラーADVである本作には死体の描写がちょくちょくあります。
苦手な方は「残酷描写設定」をOFFにしましょう。
レイジングループ 簡単なゲーム内容
レイジングループは簡単に言うと「人狼ゲームをモチーフにした殺し合いが行われる村に迷い込んでしまった主人公が”死亡しても記憶を引き継いで少し前の時間に戻ることができる”「死に戻り」能力を駆使して惨劇を回避したり、時には自らの命と引き換えに情報を探り、徐々に人狼村をとりまく大きな秘密や謎に迫ってゆく、ホラーアドベンチャーゲーム」です。
以前紹介した同じく人狼ゲームをモチーフにした「グノーシア」とは異なり、基本的には1本道シナリオのノベルゲームです。配役や展開はシナリオごとに固定で周回プレイで展開が変わるようなことはありません。
何度も違う展開の人狼ゲームをプレイしたいという方は「グノーシア」をオススメします。
参考:【ニンテンドースイッチ】可愛いイルカにぶちギレ必至!?癖者だらけのSF人狼 グノーシア【ネタバレ無し おすすめソフト紹介】
そもそも人狼ゲームって?という方にも簡単に説明してます。同じ人狼ゲームを題材にしたゲームですが、「グノーシア」は手軽に人狼ゲームを何戦も楽しみたい方に、
「レイジングループ」はがっつり一本のノベルゲームを楽しみたい方にオススメです。
簡単なストーリー導入
主人公、房石 陽明はとある事情でバイク旅行をしている道中、山奥にある小さな村落に足を踏み入れます。
その村の不思議な風習や不穏な噂話に気圧され村を立ち去ろうとする房石でしたが、機を失い村に留まることに。
その夜、村に響き渡った悲鳴を聞き付け、現場に駆けつけた房石は「人の体を持ったオオカミ」に惨殺されてしまいます。
翌日、房石の惨殺体が発見されますが、不思議なことに房石には辛うじて意識があります。消え入りそうな意識の中、房石の死体を見下ろしながら誰かが呟きます。
「黄泉忌みの宴の開始だね」
その後響いた銃声と共に房石の意識は完全に途絶えるのでした。
以上がレイジングループ、序章の簡単なストーリーになります。 いや、濃いんですよね、序章から。
主人公死んでしまったけど、どうなるのここから?という感じですが、ここからストーリーに「ループ要素」が関わってきます。

夜の村での人狼との遭遇。テキストやBGMの雰囲気作りが素晴らしく、プレイしていて背筋が凍りました・・・(;_;)
レイジングループにおけるループ要素
本作の主人公は死亡することで、死亡時点での記憶を引き継いで少し前の時間に戻ることが出来ます。
その際、到達した結末によっては「記憶の鍵」を手にいれることがあります。
本作は基本的にはテキストを読み進めていくADVですが重要な局面では選択肢が表示され、それによってストーリーが進んだり、分岐したりします。
中には鍵がかけられ、その時点では選択できない選択肢、というのも存在します。この鍵は「記憶の鍵」を使って解錠出来ます。
この鍵は他の選択肢を選んだ先で手にはいるのですが、大抵の場合死が伴います。
なので本作は、死に至る結末でも、そこに至るまでに得た情報を記憶の鍵として、少し前の時間に戻ったときに、その情報を元に惨劇を回避してストーリーを進めていく。 これが基本の流れになります。

運命を大きく分ける選択肢。下の選択肢はこの時点では選択できません。解錠に必要な鍵番号は枠内右側に表示されます。
親切・便利なインターフェイスとノベルゲームとしての快適さ
何度もゲームオーバーになることが前提のこのゲームですがゲームオーバーになると羊のようなマスコットキャラが現れ、その回で手にいれた鍵をどの選択肢で使うかを教えてくれます。(具体的に何章の○○という選択肢を選べ、という感じで教えてくれます)
その選択肢にもボタン一つで表示できるストーリーチャート画面で一瞬で戻ることが出来ます。

ゲームオーバー時など要所に現れ主人公を導いてくれる「ひつじ」 実は彼にも大きな秘密が・・・
前の選択肢にもひとっ飛び! 親切なシナリオチャートシステム
このゲームはストーリーを進めるために、ゲームオーバーになったあと、ループを行い別の選択肢を選んでいく、これが基本になります。
この時冒頭の村にはいる前のシーンに戻るのですが、また元の選択肢の位置に戻るのは面倒過ぎますよね。かといって選択肢が出るたびに、いちいちセーブしてなんてのも嫌すぎます。
そこでこのゲームには一度通過したシーンや選択肢に一瞬で飛ぶことができる「シナリオチャート機能」が用意してあります。
この機能がとても便利で使いやすく、ゲームプレイの快適さに一役買っています。
ゲームの性質上、前の選択肢に戻る、ということが多いので、ここが不親切だったり不便だったりすると非常にストレスになると思います。
ですがこのゲームのシナリオチャート画面は表示が見やすく、細かくシーン分けされ、最低限の操作で、ほぼロード無しで飛べる超快適仕様です。

分岐の状況なども分かりやすく表示されるチャート画面。 一度見たシーンにはいつでも飛ぶことができる。
ノベルゲームとしての快適さ
先程の便利なシナリオチャート機能に加えオート文字送り、未読・既読スキップ、バックログなどのノベルゲームとしての各機能も良好です。
近年の作品では当たり前といっていいこれらの機能ですがたまに搭載されていなかったりあっても文字送り速度がおかしい・調整できないなど不備のあるゲームもありますので当たり前のことが当たり前に、快適に出来る、というのは大きなポイントですね。
癖の強いキャラクター達との騙しあい
プレイヤーは村人の中に紛れ込んだ人狼を探りながら自分が殺されないように立ち回る事になります。
人狼とは、姿は村人のままで中身が入れ替わってる設定なので視覚的に見分けることはできません。
なので、議論を持って人狼を見つけ出すわけですが人狼側も簡単にはボロを出してはくれません。 相手は一癖も二癖もある村人達、誰も彼も怪しく見えてきます。 そんなキャラクター達との探り合い、騙しあいが本作の見どころの一つです。
意外なあの人が・・・信じてたあの人が・・・な展開の連続には、プレイしていて衝撃を受けることになるでしょう。

普段何気なく話していた相手でも人狼である可能性があります。 どんな相手でも油断してはいけません。
伝承への当てはめが見事! 没入感が増す設定・工夫の数々
人狼ゲームの用語・役職を村落に伝わる伝承に落とし込む見事さ
本作では人狼を探し出す議論のことを「黄泉忌みの宴」と呼びます。
薄暗い空間でろうそくを囲んで話し合う村人たちの姿はおどろおどろしい、不気味な雰囲気を醸し出しています。 また、「占い師」や「騎士」などの人狼ゲームにおける役職も村に伝わる伝承の神獣である4種の動物に置き換えられています。
- 一夜に一人だけ人か人狼か山に聞ける「へび」
- 前回の議論で処刑された者が人だったか人狼だったか山に聞ける「からす」
- 2人存在し、互いに確実に立場を証明できる「さる」
- 一夜に一人だけ確実に人狼の襲撃から守ることのできる「くも」
これらの動物は村の守護獣として祀られていると作中で説明されており、伝承とも深い繋がりがあります。
これらの用語や丁寧な紐づけがなされているためプレイヤーも日常から急に人狼ゲームのような殺し合いという非日常な展開になっても違和感なく物語に没入できます。

人狼もおおかみ様と呼ばれる、伝承に登場する神獣。
人狼ゲームを「それっぽい」雰囲気に落とし込む工夫は本当に見事です。
集落全体をとりまく秘密にドキドキ
物語の舞台設定は現代日本の辺鄙な村落になります。 自給自足暮らしをする、十数人ほどの小さな集落です。
最初はその村の中でのやり取りが中心になるのですが物語が進むとその村の上流の集落との関係性も話に絡んできます。 その2つの集落の間で過去に起きた出来事が主人公が解き明かす謎や、伝承と少しずつ結びついてゆく展開には、物語としての完成度の高さが見て取れます。

惨劇の舞台となる休水。山岳信仰もあり、
そもそも黄泉忌みの宴は山の神様がそう定めたという言い伝えから行われている
驚きの展開の連続!ただの殺し合いでは納まらない!物語の面白さ
本作は人狼ゲームをモチーフにしていますが「人狼ゲーム」ではありません。
作中でのキャラクター達はほとんどが善良な村人であり、伝承と掟に従い、突如殺し合いをすることになってしまっただけなんです。
この異様な状況の中「通常の人狼ゲーム」では起こりえないようないわゆる「反則手」のようなことも起こったりします。(投票・殺戮以外で人が死んだりなど) そういった理外のハプニングが、物語を一層面白く、引き立ててくれます。
また、物語終盤は、序盤からずっと出てきていた黄泉忌みの宴や山の神、人狼伝承の成り立ちなどそういった謎にも踏み込んでいきます。
村に根付く伝承の起源や成り立ちなど、序盤からチラチラ見え隠れしていた気になる伏線にもどんどん切り込んでいき、それらが少しずつ解きほぐされていく様はまるでミステリー小説の解明シーンを見ているよう。そういった読み物としての圧倒的面白さもグノーシアに通づるものがありますね。
【レイジングループ まとめ】switchでプレイできるおすすめノベルゲーム

まとめると本作は人狼ゲーム的な殺人儀式「黄泉忌みの宴」をループ能力を駆使して生き残り、村の秘密や自らのループ現象の謎に迫っていく、という内容のアドベンチャーゲームになります。
今更ですが主人公のループ能力は前から持っていた能力ではなく、この村に訪れて突如発言した不可思議な現象として登場します。 実はこの能力にも物語の根幹に関わる大きな謎が隠されており、解明された際には「あぁ~そういうことかー!」と頭を抱えるほどの衝撃を受けました。 その理由は是非プレイしてみて確かめてください。
騙し合い、探り合い、恐怖、狂気、信頼、裏切り・・・様々な感情と思惑が入り乱れる狂気の宴。屈指の名作ミステリーホラーADV「レイジングループ」この記事を見て、少しでも魅力を感じてくれたらとても嬉しいです。 気になった方は是非プレイしてみてくださいm(_ _)m
では(・ω・)ノ

小説やアンソロジー版もあります。小説版は細かい変更点等もあるのでゲームをプレイした方も興味があれば是非どうぞ
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